2024.10.04
接待向けグルメサイトのディスプレイ広告で広告効果が500%以上改善
日本最大級の飲食店検索サイト「楽天ぐるなび」を運営していることで知られる株式会社ぐるなび。「食でつなぐ。人を満たす。」というパーパスのもと、“食×IT”を融合した様々なサービスを展開しています。今回、接待向けのグルメサイト「大人のレストランガイド」が目指すターゲット層に向けたPR施策として実施した「ダイヤモンド・オンライン」への広告施策について、メディア企画ご担当の西尾氏にお話を伺いました。
この記事でわかること
目次
プロフィール紹介
西尾 かおり 氏
株式会社ぐるなび 飲食店支援事業部 メディア事業企画部 メディア商品企画グループ チームリーダー
2016年にぐるなびに入社し、Webディレクターとしてグルメサイトの企画に従事。他社協業によるメディアの構築、起業者支援など、多様なプロジェクトを経験。現在は、飲食店支援事業の企画・商品開発を担当し、業界のニーズに応じた集客や売上向上のソリューションを提供。メディアを活用したプロモーション戦略や新規商品開発に取り組み、飲食業界への貢献を目指している。
接待向けグルメサイトのターゲット層への認知向上が課題
――貴社の課題感や出稿に至った経緯とポイント、ターゲット層やKPIについてお聞かせください。
西尾氏:コロナ禍になった際に、外出禁止例が出るなどして一時期は接待での会食や外食をする人が全くいない状況になりました。その後、少しずつ感染拡大が落ち着き、2023年5月から規制が緩和されてきた中で、弊社の接待向けグルメサイト「大人のレストランガイド」の認知向上を図りたいという考えに至りました。
弊社が運営している「楽天ぐるなび」は、飲み会や食事などを目的とした飲食店の予約サイトとして多くの方にご利用いただいておりますが、接待や会食としての活用を目的とした「大人のレストランガイド」に関しては、コロナ禍を経て新たなユーザーを取り込みたいという目標が生まれました。そこで課題となったのが、外部メディアからのユーザー流入による認知拡大でした。
タクシーのサイネージやSNSなどいろいろな広告枠がありますが、例えばタクシーのサイネージ広告をいきなり始めるにはハードルが高く、どのように広告効果を検証できるのかもわからないという不安要素がありました。
そんな中、出稿を決める際に一番のポイントとなったのが、「届けたいターゲット層がユーザーに多いメディアであること」と「ご契約いただいている高級料亭などの掲載店舗にマッチするユーザーが活用しているメディアであること」でした。
あらゆるメディアの中から検討した結果、ダイヤモンド社様が運営するビジネスメディア「ダイヤモンド・オンライン」が「大人のレストランガイド」と非常に親和性が高いメディアであると判断し、出稿に至りました。
「大人のレストランガイド」のターゲット層は、接待・会食などで利用するお店を探す機会が多い20〜50代までのビジネスパーソン。ダイヤモンド・オンラインは40〜50代の役職を持っている方がユーザーに多いビジネスメディアのため、「大人のレストランガイド」との親和性が高いことがわかります。
通常はインプレッションからのCTR(クリック率)を検証していくことが多いかと思いますが、弊社はダイヤモンド・オンラインから「大人のレストランガイド」へと流入してきたユーザーの動きや、掲載店舗への予約数などのコンバージョンをKPIとしています。
効果的な時間設定の提案と、カスタマイズが満足度に繋がる
――実施されたプロモーション内容について教えてください。
西尾氏:「大人のレストランガイド」の認知向上と、サイトへの誘導、コンバージョンを目的としたダイヤモンド・オンラインでのディスプレイ広告枠に出稿しました。
当初は「スマホ記事下レクタングル」というスマホ画面での訴求に効果が高い広告枠に出稿していたのですが、現在は定型的な広告メニューの実施ではなく、弊社向けに配信内容をカスタマイズしていただいた広告メニューを実施しています。
なぜ「スマホ記事下レクタングル」から実施内容を変更したのかと言いますと、「大人のレストランガイド」ユーザーは、パソコンからの利用が他メディアと比較するとやや多いということが理由のひとつとして挙げられます。
接待予約は、予約を失敗してしまうと、ユーザーのその後のお仕事にも影響が出てしまいます。そのため、画面の小さいスマホではなく、PCの大きな画面で店舗情報を確認後そのままサイトから予約する、または直接電話で予約する方が多いのです。ただ、コンバージョンと認知向上のどちらを重要視すべきか、非常に悩ましいところではありますね。
ダイヤモンド・オンラインは、基本的にB to Bのタイアップ広告や、IT系のto B商材をメインに扱っていらっしゃると思うのですが、to C向けの広告を希望する弊社にも寄り添った提案をしてくださるので助かっています。
オンライン広告に関して一定のルール作りをメディア側で行っていることも多いと聞きますが、ダイヤモンド・オンラインのご担当者様は、弊社からの相談や提案を丁寧に聞き入れてくださり、新たな取り組みとして弊社用にカスタマイズした広告メニューを実施してくださるのもありがたいです。
また、毎月レポートを出してくださるのですが、出稿開始当初(2023年10月より開始)のレポートで印象に残ったのが、広告配信に効果的な時間帯や曜日を検証して、配信設定の細やかな提案をしてくださったこと。
弊社では、通勤時間やお昼どき、夕方以降が効果的な時間帯だと思っていたのですが、実際には通勤時間帯はそこまでコンバージョンが高くないことをレポートで知りました。提案を受けてから改めて配信設定の時間帯や曜日などをご相談して、実施した結果を次のレポートでご報告いただけるのは本当にありがたいと感じております。
細やかなフィードバックと対応の早さが出稿継続のポイントに
――2023年の10月から継続して出稿されていると伺いましたが、レポートでの細やかな提案以外に継続したいと思えたポイントがあれば教えてください。
西尾氏:配信設定に関するご提案だけではなく、バナーの枠のクリエイティブ傾向に関してもいろいろなご意見をいただいています。同じ料理の写真でもバナー枠が変わると効果が違ってきたりしますので、そういった点でフィードバックをいただけたことも出稿を継続したいと思えるポイントでした。
具体的な例としては、正方形の料理の写真のバナーを横長のバナーに入れても一部分しか表示されないので、ユーザーは一目で料理を認識することができません。そういった細やかな指摘をしてくださるので、いただいたフィードバックを参考にしてデザイナーと相談しながら、バナーのサイズに合った料理の写真でデザインすることを意識するようになりました。
また、通常はクライアント側の提案を受けて新たな取り組みが決まったとしても、すぐにメディア側で運用ルール等を変更することは難しいと思いますが、ダイヤモンド・オンラインの広告運用のご担当者様が「5日いただければ変更できます」と言ってすぐに対応してくださるんです。
弊社側も基本的なルールを守りつつも、そういった迅速な対応をありがたく思い、甘えさせていただいた部分もあります。このように、お互いの信頼度を高めつつ、今後も出稿を続けていきたいと考えております。
初出稿から500%以上改善しターゲットリーチや予約数増加に十分な効果
――出稿の実施後に、得られた成果などがありましたら教えてください。
西尾氏:2023年10月の出稿開始当初と比較しまして、広告効果が500%以上改善しました。この500%は、広告出稿後にダイヤモンド・オンラインから「大人のレストランガイド」へと流入したユーザーが500%以上増えたという意味で、それに伴って流入後のユーザーの予約数も増加している状況です。
これは、ダイヤモンド社のご担当者様が真摯に対応してくださった結果であり、配信時間の設定の調整や広告バナーを改善した効果は大きいと感じています。また、「大人のレストランガイド」に掲載している契約店舗のご担当者様から「信頼度の高いメディアからのユーザーの利用は安心感が持てる」といったお言葉をいただいています。
なにより、最初に課題としていた「認知拡大」に関しても、出稿時と比べて5倍に増えましたので、今後は「大人のレストランガイド」を知ってくださった方にリピートしてご利用いただけることを新たな課題として取り組んでいきたいと思っています。
“ワンクリックを無駄にしない”利便性の高いメディアを目指して
――企画ご担当者様として、今後解決していきたい課題や将来の展望を教えてください。
西尾氏:ダイヤモンド・オンラインからの流入も含め、すべてのユーザーが、「大人のレストランガイド」で紹介されている店舗の料理を見て「美味しそうだな」「このお店気になる」と反応した後に、「予約したい!」と思っていただけるようにPDCAを回していくことが今後の大きな課題だと考えています。
ワンクリックのその先まで行動していただくように促すのは非常に難しいのですが、「大人のレストランガイド」に流入したユーザーをコンバージョンに繋げること、“ワンクリックを無駄にしないこと”を永遠の課題としてサイト運営をしていくことが大事なのではないかと思います。
これまで弊社は、目的を持ってサイトを訪れてくださったユーザーが迷わず欲しい情報に辿り着けるようにメディアを運営してきました。
「大人のレストランガイド」で言えば、接待や会食のお店を探しにサイトを訪れるため、静かな個室や特別なシーンにふさわしいお店をユーザーは望んでいます。ですから、ユーザーに的確な情報を伝えること、利便性を感じて「また使いたい」と思っていただくことを意識して、今後もサイトをブラッシュアップしていかなければなりません。
グルメサイトは数えきれないほどこの世に存在しますが、弊社としては「食でつなぐ。人を満たす。」ことを大事に、これからも利便性の高いメディアを目指して運営してまいります。
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